ゼミ論文

先週、研究室のゼミで紹介したのはPower Output during Stage Racing in Professional Road cycling(Med.Sci.Spo.Exe Vol38,No.1,147,2006)とPower Output during women's World Cup road cycle racing(Eur.J.Appl.Physiol.,No.95,529,2005)の2報。
パワー値でプロロードのデータを収集した報告は、私の調べた限りではこれ以後ない。
前者はドイツの研究グループで、T-mobileチームの選手がデータを収集した。後者はAustralian Institute of Sport(AIS)で、オーストラリアナショナル女子チームのデータ。AISの論文は、以前サイクルスポーツ誌で、中京大の西井先生が紹介していた。プロ選手でデータを収集している機関、会社はその他にも少なくない。イギリスのナショナルチームの選手も、今回TOJに参加していた南オーストラリアチーム(これもAIS)、SRM社自身もデータを収集しているがそれらのほとんどは表に出てこない。AISの論文では各選手のLT値が記載されていなかった。それもあって、論文は中途半端な感じであった。ドイツの論文も、レース強度を示すにはいまひとつ工夫が足らない。
こういう数値は各国や各チーム、各会社が独自ノウハウとして表に出さないようにしているだろうと思う。
日本もぼやぼやしていると、ますますおいてゆかれ、だんだん層が薄くなってゆくのではないかと心配だ。

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